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スイスのEVバス導入状況

2026/1/16

EV Blog

クロイツリンゲン市の交通の電動化

スイスでは2025年に新しいCO2法が施行され、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて交通分野の電動化が加速しています。その中でクロイツリンゲン市は、市営バス8台をすべてEVバスに切り替えたスイスで初の都市のひとつです。

CO2法の概要

  • 化石燃料によるCO2排出量削減を目的とし、2030年までに排出量を1990年比で50%以上削減する目標

  • CO2排出を抑制するためカーボンタックスを導入。税率は1トンあたり36スイスフラン(約6,200円)で、目標未達の場合は最大120フラン(約20,600円)まで引き上げ

  • 旅客運送事業において、EV導入や電動船への転換に対し2030年まで年間最大4,700万フラン(約77.83億円)の補助金を提供

2025年10月、クロイツリンゲン市ではバス事業者EUROBUSとの連携のもと、8台のSolaris Urbino 12 electricが導入されました。EUROBUSとは20年以上の協力関係があります。

EUROBUSとは

Knechtグループ傘下の、スイスの主要なバス事業者。地域交通におけるEVバス運用の先駆者であり、クロイツリンゲン市の事例で得た知見を、今後は都市間バス運行にも活用予定。

Knechtグループは1909年設立の持株企業で、スイス・ウィンディッシュを拠点に、輸送・旅行・ロジスティクス分野で事業を展開。

Solaris Urbino 12 electricの特徴

  • メーカー:Solaris Bus & Coach(ポーランド)

  • 駆動方式:BEV

    - バッテリー容量:525kWh 従来の充電プラグ方式に比べて小型のバッテリーを搭載
     (例:Urbino 18 electric:700kWh)

    - 航続距離:300〜350km

  • 充電方式:機会充電(オポチュニティチャージ)

    - 市の鉄道駅にパンタグラフ(上向き)式充電ステーションを設置

    - 車両上部のパンタグラフと接続して充電

  • 内装・設備:木製シート、スマホ用USBポート

クロイツリンゲン市におけるEVバス導入や充電インフラ設置、運用にかかる費用はEUROBUSが負担しています。
都市バスの完全電動化を実現したことで、クロイツリンゲン市は今後EV導入を検討する自治体にとって重要な参考事例となっています。

スイスとヨーロッパの比較

出典:スイス連邦およびEurostatのデータをもとにアークエル株式会社が作成

スイスでは2020年から2024年にかけて、EVバスの台数が76台→804台へと増加し、10倍以上となりました。EV比率も0.58%→5.83%へと急上昇しており、これはヨーロッパ全体の移行ペースを上回る推移です。

スイス連邦運輸庁(UFT)は、2025年1月に施行された新しいCO2法を踏まえ、公共交通の脱炭素化を推進しています。
ただし、UFTによる支援は車両購入に限定されており、インフラ整備や既存バスの早期入れ替えには補助がありません
この点は、補助制度が充実している他のヨーロッパの国々との大きな違いといえます。

クロイツリンゲン市以外にも、スイスでは複数の都市がEV導入を進めています。

  • 2017年:チューリッヒ市

  • 2018年:バーデン市

  • 2022年:シャフハウゼン市

  • 2023年:シオン市

  • 2025年:ベリンツォーナ市、ジュネーブ市、インターラーケン市、オーバートゥールガウ市、ザルガンス ヴェルデンベルク市、フラウエンフェルト市、アルトシュテッテン市

ヨーロッパ全体では、EVバス台数が2020年の8,203台から、2024年には24,445台へ増加しました。EV比率も5年間で1.16%→3.17%と着実に伸びています。

ヨーロッパではCO2削減に向けた政策の方向性が明確であり、加盟国全体で進捗が継続的にモニタリングされています。
(参考:当社ブログ「欧州のEV移行状況」)

【弊社事例】日本におけるバス事業者へのEVバス導入事例

アークエル株式会社では、バスのEV移行に向けて

  • 移行シミュレーション

  • EV車両・充電器導入

  • 電気工事

  • 補助金支援

  • 充電最適化

まで、包括的なサポートを提供し、導入から運用まで一貫してご支援します。

特に中部電力社へホワイトラベル提供しているOPCATでは、複数のバス事業者に対してEVバスのスマート充電サービスを提供し、3年以上の運用実績があります。

▶ 参考リリース

中部電力 × アークエルテクノロジーズ 商用EVの最適充電マネジメントシステムのサービス提供を開始 -AIを活用したスマート充電によりEV普及を推進-

課題:EVバス導入に伴う電気料金の増加

バス事業者にとって急速充電器の導入は、契約kWの増加(基本料金の上昇)につながる可能性があり、課題となっていました。

解決策:ピークシフトによる契約kW抑制(EVバススマート充電)

アークエル株式会社では、契約kWを増やさず運用できるよう、30分ごとに急速充電器の充電出力(kW)を変動させるEVバススマート充電ソリューション「AAKEL eFleet」を提供しています。

この仕組みにより、契約kWの増加を抑制しつつ、通常の運行に必要な充電を確保できます。

また「AAKEL eFleet」では、車載器の設置やAPI連携ができないEVバスであっても、SoC(充電残量)予測モデルを生成することで、異なるEVバスメーカー車両の一元管理を提供しています。これにより、お客様は特定のメーカーに縛られることなく、自由にEVバスを選択することが可能となります。

「AAKEL eFleet」は、バス・タクシー・トラック・社有車・営業車などの法人向け基礎充電において、多様な運用ニーズやEV導入・運用に関するさまざまなお困りごとに対応しています。

▶ サービス詳細

AAKEL eFleet

また、アークエル株式会社では、エネルギー会社、自動車関連会社、公共交通事業者、その他の法人に対して、EV関連の新規事業構築支援をご提供してまいりました。

このトータルソリューションとコンサルティングにより、バス・タクシー・トラックなどの商用車から社有車まで、EVに関連する幅広い法人のニーズにお応えしています。

さらに、アークエル株式会社では電力分野に関する豊富な知見を有しており、さまざまな課題に対して最適なソリューションを提案することが可能です。こうした知見と海外ネットワークを活かし、モビリティ領域における調査・コンサルティングサービスを提供しています。

  • 自社の製品・技術が海外のEV市場でどのような事業機会を持つのか知りたい

  • 社内向けに簡潔で分かりやすいEV調査レポートを作成してほしい

  • 日本におけるEV関連の新規事業開発を検討したい

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