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環境開示支援
糸島市は、豊かな自然環境を活かしたまちづくりが進み、近年は観光地として全国的に注目を集める地域です。また、市内には業種を問わず、幅広い中小企業が事業を営んでいます。2021年度に「糸島市地域再エネ導入に関する調査・検討業務」を実施し、その中で「糸島市地域再生可能エネルギー導入戦略」を策定しました。2023年度には「第2次糸島市地球温暖化対策実行計画・区域施策編」を、2024年度には「同実行計画・事務事業編」をそれぞれ改定し、脱炭素推進体制を段階的に強化してきました。こうした流れの中で、市内中小企業における脱炭素経営の普及・定着を支援することが、本事業実施の背景にあります。
アークエルは糸島市より「中小企業における事業所脱炭素化支援業務」(2025年度)を受託
市内企業を対象とした脱炭素経営に関するセミナーを開催
市内企業5社を対象に、温室効果ガス(GHG)排出量の算定から削減計画の立案までを支援する伴走支援を実施
― 脱炭素投資への不安と、支援の枠組みづくりを急ぐ糸島市 ―
市内中小企業の多くにとって、脱炭素経営はこれまで「大企業が取り組むもの」というイメージが強く、自社の成長戦略として捉える発想を持ちにくいのが実情でした。加えて、エネルギー価格や物価、人件費の上昇が続く中、脱炭素への投資は事業継続性を圧迫しかねないコストと受け止められがちで、「何から着手すべきか分からない」という声も少なくありませんでした。
一方、糸島市としても庁内の計画策定や目標設定は段階的に進めていたものの、市内企業への支援策はまだ緒に就いたばかりの段階。「企業の脱炭素経営をどう後押ししていくか」という具体的な支援の枠組みづくりが、市にとっても急務となっていました。
― 年間伴走支援による排出削減の実現事例 ―
市内企業を対象に、脱炭素経営セミナーと年間伴走支援を組み合わせた包括的な支援プログラムを実施しました。
まず、市内企業向けに脱炭素経営セミナーを開催。脱炭素経営の基礎知識に加え、GHG排出量削減計画の立案方法を解説し、参加企業の排出量算定を個別にサポートしました。

▲セミナー当日の様子
さらに、セミナー参加企業の中から5社を選定し、以下の内容を含む年間伴走支援を実施しました。
GHG排出量の算定(Scope1・2)
省エネ診断による削減ポテンシャルの可視化
削減計画の策定
CFP(カーボンフットプリント)算定
取り組み状況の対外開示支援
支援先5社のうち1社では、省エネ診断を通じて燃料転換の必要性を特定し、国の補助金を獲得。2026年度に設備更新を実施する計画へとつながりました。更新後は対象機器単位でCO2排出量を約60%削減できる見込みとなっており、計画策定にとどまらず、実際の排出削減アクションへの転換を実現した事例です。
本取り組みを通じ、「計画で終わらせない」脱炭素支援を実践し、地域における「GXロールモデル企業」の創出に貢献しています。
糸島市は、行政だけでなく市民や市内事業者と一体となって2050年カーボンニュートラルの実現を目指すため、2026年1月に「糸島市ゼロカーボンシティ宣言」を表明しました。
本事業を通じて得られた知見や成功事例を広く発信し、市内企業が脱炭素化に取り組みやすい環境づくりを継続していきます。