サンノゼにあるエネルギーとモビリティ系スタートアップのアクセラレーターProspect Silicon Valley主催のInnovation and Impact Symposium(6月19日開催)に参加してきました。


会場はベイエリアのシリコンバレーの反対側、イーストベイのサン・レアンドロにあるZero Net Energy Centerです。Zero Net Energy Centerはエネルギー(内部は電力に特化しているように見える)の学習施設で、施設の前には小型の風力、屋根には一面太陽光が敷き詰められています。内部はメーターや電気設備があり、電力の仕組みを理解する事ができます。当日は快晴(シリコンバレーは基本毎日快晴です)で、施設で必要な電力以上の発電をしていました。なお、EVの充電ステーションが数個しかなかったのが、Zero Netの割に残念でした。


<ゼロネットエナジーセンターの外観>
今回のプログラムはACES(日本ではCASEと呼ばれているAutonomous、Connected、Electric、Sharedの頭文字)とDER(Distributed Energy Resource:分散型電源)の2本立てでしたが、ACESの方が前面に出ている印象を受けました。
モビリティ主体の印象は、スタートアップの展示に現れており、殆どがモビリティ関連でした。EVの非接触型充電のスタートアップが2社、リモコン操作型EVトラクター、EVステーション系が複数社に再エネ系数社という感じです。


<磁石ベースの非接触型EV充電の展示とリモコン操作のEVトラクター>
プログラムの内容で印象に残った点を数点。
まず、ACESのセッションの中で、自動運転が一般的になるのは(英語ではミリオンピープルが自動運転を利用するようになるのは)いつか?2020年?2025年?2030年?という問いを会場に投げたところ、7割くらいの参加者が2025年に手を挙げました。そこら中で実証中の自動運転車を目にするシリコンバレーの人々は、かなり近い未来に普通に自動運転車が走っている姿を見ているようです。
次に、サンフランシスコのWhole Foodsで行われている、既存店舗の電力消費量を削減するプログラムのセッションでは、実際の削減策が解説されましたが、思った以上に地道な話でした。電球をLEDに変えたり、ガラスの付いてない、飲料水のコーナーをガラス付きのものに変えたり、1つ1つ積み上げながら効率化を図っていました。
また、カリフォルニアでは2020年から新築住宅に太陽光パネルをつける規制となっており、ビルと合わせてゼロネットエナジーの方向性ができているので、議論は既存の建物をどうするかという方向に移ってきているようです。そのため、Whole Foodsのプロジェクトの後のセッションも、既存の住宅をどうするかというセッションが続きました。
あとセッションの話ではないのですが、Key Note Speechで来ていたカリフォルニア州選出の上院議員が、講演後の移動にUberを呼んで1人で乗って空港に向かっていく姿に、秘書に連れられ車寄せに寄せられた黒塗りの車に乗り込む日本の議員との違いに少し驚きました。
参考情報
Prospect Silicon Valley:https://prospectsv.org
サンノゼにあるノンプロフィットのエネルギーとモビリティ系スタートアップ向けのアクセラレーター。蓄電池関連スタートアップのgeliやVPP関連のAuto Gridなどを育成。また、シリコンバレー内の自治体等で行われているMaaSやスマートホーム、DRのプログラムの支援も実施。日本企業ではDENSO、RENESAS、丸紅、住友商事等がスポンサーとして参加。
文責:アークエルテクノロジーズCEO 宮脇 良二