第8回
2026/4/14
※本記事では、日経MOOK『地域と歩むカーボンニュートラル経営』を読む際に、「どのポイントに目を向けるとよいか」「自社では何がポイントになりそうか」を考えるためのヒントを、ブログ形式でまとめています。本編とあわせてお読みいただくことで、内容をより身近に感じていただけます。
カーボンニュートラル経営は、企業単独で進めるには限界もあります。排出量の算定、削減計画の策定、設備投資――どれをとっても、中小企業にとってはハードルが高いのが現実です。こうした課題に対して、自治体では今、地域企業の脱炭素への取り組みを後押しする仕組みづくりを進めています。こうした制度を理解して活用することは、企業がカーボンニュートラル経営を進めていく上で重要な手段の一つです。
自治体による支援は、大きくハード支援とソフト支援に分けられます。
ハード支援では、
設備投資への補助金
低利融資
税制優遇
などを通じて、企業の設備投資の初期負担を軽減します。
一方、ソフト支援としては、
研修やスクールの開催
専門家伴走によるコンサルティング
表彰・認証制度
などが提供され、排出量の算定や削減計画の策定など、実務面での支援も提供されています。
重要なのは、これらを2つの支援を切り分けて実施するのではなく一体的に設計することです。ハード支援で設備投資のハードルを下げ、ソフト支援を組み合わせることで、企業は「投資して終わり」ではなく、継続的な改善と成長につなげやすくなります。

多くの自治体が抱える共通課題が、「制度が十分に周知されず、企業が活用に至らない」という点です。日常業務に追われるなかで補助金情報の収集が後回しになり、制度を知らないまま設備更新の機会を逃してしまったり、申請の手間がハードルとなったりして、活用に至らないケースが少なくありません。
そのため最近は、
補助金の周知と活用支援を一体で実施
スクールの中で具体的な活用方法を提示
自治体職員や専門家が申請書作成をサポート
といった形で、制度の活用促進に取り組む自治体もあります。自治体の役割は単に制度をつくることではなく、企業が「次に何をするべきか」を迷わずに進められる導線を整えることにあります。
企業のカーボンニュートラル経営の取り組みを、段階的かつ継続的に支援する自治体もあります。
具体的には、
排出量の算定
削減目標の設定
削減計画の策定
実行支援
成果の可視化
といった一連のプロセスを通じて、脱炭素の取り組みを後押しする設計となっています。
さらに、専門家や、金融機関や商工団体といった機関と連携した支援体制を構築している自治体もあり、地域ぐるみで支援が展開されています。
これにより、企業はすでに整備された仕組みや知見を活用しながら取り組みを進めることが可能になり、企業単独で取り組むよりも、地域の支援の枠組みに乗ることで、より効率的かつ確実に進めることができます。
詳しく知りたい方は、日経MOOK『地域と歩むカーボンニュートラル経営』のPART3をご覧ください。