第6回
2026/3/13
※本記事では、日経MOOK『地域と歩むカーボンニュートラル経営』を読む際に、「どのポイントに目を向けるとよいか」「自社では何がポイントになりそうか」を考えるためのヒントを、ブログ形式でまとめています。本編とあわせてお読みいただくことで、内容をより身近に感じていただけます。
カーボンニュートラル経営の5ステップの中で、最後に位置づけられているのが 「知らせる」 です。このステップが担っている役割は、単なる情報公開ではありません。これまでの取り組みを企業の物語として伝えることで、企業やブランド価値の向上へとつなげることが重要です。

取引先や金融機関では、自社の温室効果ガス排出削減の取り組みなど、環境への向き合い方を評価に組み込む動きが広がっています。例えば、取引先の調達要件や金融機関の融資判断、採用市場における企業評価など、様々な場面で企業の向き合い方が問われています。その中で、何も開示していない状態は、実態以上に評価を下げてしまうこともあります。そのため、「知らせる」ことは企業価値を守り、高めるための重要なステップであると言えます。
重要なのは、最初から国際基準に基づいた完全な情報開示を実現することではありません。近年では、中小企業版SBTやCDPの簡易開示など、企業の規模や実態に応じて段階的に取り組める枠組みが整いつつあります。これらの枠組みを活用しながら、まずは自社の簡易的な排出量試算や、将来的な方向性をウェブサイトやSNSで伝えるだけでも「知らせる」第一歩となる。こうしたな情報開示の積み重ねが、結果として企業の信頼性につながっていくのです。
情報開示は単なる報告ではなく、「どのような課題に挑戦しているか」「従業員や地域とどのように協力しているか」をいった物語として伝えれば、顧客や取引先の共感を獲得できる。また、社外からの評価を高めるだけでなく、そこで働く社員にとっても自社の挑戦に誇りをもつきっかけとなり、企業としての一体感や誇りを育てることにもつながります。環境への取り組みを、製品やサービス、企業姿勢と結びつけて発信していくことで、ブランド価値を高めるプロセスとして機能していきます。
詳しく知りたい方は、ムックのPART2をご覧ください。